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ガス欠や電欠するとどうなる?前兆から対処法や車への影響などのまとめ

ガソリン登録車やディーゼル自動車の燃料が切れてしまう「ガス欠」や電気自動車の走行用電力が切れてしまう「電欠

道路を運転中にガス欠や電欠になってしまうと、燃料補給のために「ロードサービス」などを利用する必要が出てきたり、また高速道路での燃料切れは「道路交通法違反」に該当したりなど、燃料切れは非常に”困った”状況になりかねません。

そこで、今回はガス欠や電欠の前兆から対処法、そして燃料ポンプなどへの影響などについても見ていきたいと思います。

では、早速、見ていきましょう。

ガス欠や電欠の前触れとなる前兆

それぞれについて見ていきたいと思います。

ガス欠の前兆として、最も分かりやすいのは燃料の残量をドライバーに知らせてくれる「燃料ランプ」です。

ガソリンランプが点滅しはじめると、車種にもよりますが、約50km~100km程度の距離しか走ることができなくなってしまいますので、高速道路などを走る前には十分に注意しておきたいところです。(高速道路によっては、ガソリンスタンド付きのサービスエリアまで200km近く距離がある場合もあります)

そして、燃料ランプが点滅している状態で、さらに自動車を走らせて、「ガス欠寸前」という状況になりますと、今度はアクセルを踏んでも加速できなかったり、稀にエンジン回りから異音が出始めたり、焦げ臭いニオイが出始めたりといった症状が出たりすることがあります。(車種や走行状況などによる)

最終的には、ガソリンを飲み干すように徐々に減速していきクルマが止まってしまうという流れになります。

では、電欠についても前兆を見ていきましょう。

電欠も基本的に燃料が切れるまでの流れはほぼ同じになります。

まず、燃料を示すパワーランプが電力の残量に応じて変化していきます。(例えば、日産車の場合、パワーランプの表示が◎から〇に変化して、最後にはカメさんマークのランプが点灯します)

そして、電力がわずかになると、ハザードランプなどは使えるものの、パワステが使えなくなったり、EVシステムが機能しなくなったりといった症状が出てくるようになります。(制限される機能は車種により異なります。)

上記のような症状が出た後、最終的には、ミッション表示が自動的に「N=走行停止」に変更になりまして、Dには入らなくなってしまいます。

なお、ガス欠、電欠、いずれにしても燃料切れの兆候が表れている状態で、車に負担がかかるような坂道や悪路を走行すると予想以上に燃料をロスして、ハンドルを取られたり、ブレーキがうまく機能しなかったりと、危険な状況になりかねませんので、十分に気をつけたいところです。

ガス欠や電欠になったときの対応策

では、続いてはガス欠や電欠になってしまったときの対応策について見ていきたいと思います。

具体的にどんな方法があるのかということを表にまとめましたので、下記にてご覧ください。

対応策注意点
JAFのロードサービス会員は燃料のみ実費。非会員はサービスも有料。(エリアによっては現金払いのみ)
自動車保険(任意)のロードサービス加入していれば燃料のみ実費。ただし、翌年度以降の保険料に影響ある可能性。
近くのガソリンスタンドへ燃料の配達依頼エリアによっては依頼可能。料金や支払い方法はガソリンスタンドによって異なる。
整備工場などへの引き取り依頼エリア次第。料金や支払い方法は対応業者によって異なる。

それぞれについて見ていきたいと思います。

〇JAFのロードサービス

ロードサービス大手の「JAF」に加入していれば、一般道路でも高速道路でもガス欠や電欠の燃料補給をどこでも燃料分の実費のみで対応が可能です。

ただ、加入していない場合は、燃料以外に作業料金や基本料金などが有料になってしまいまして、非会員の場合は、場所にもよりますが、一般道路で2万円~3万円、高速道路で4~5万円程度の料金は必要になります。

しかも、エリアによっては「後払い不可」の地域もありますので、手持ちのお金が少ないときは手配をお願いする前に確認をした方がいいでしょう。

〇自動車保険(任意)のロードサービス

加入している自動車保険(任意保険)にロードサービスが付帯している場合は、それを利用することで、燃料以外の費用をかけることなく、ガス欠や電欠を解決することができます。

ただし、保険会社によっては翌年度以降の保険料に影響が出ることがありますので、その点は注意が必要になるでしょう。

〇近くのガソリンスタンドへの配達依頼

一般道路などでガス欠や電欠になってしまった場合は、ガソリンスタンドに依頼して、燃料の配達依頼も可能です。

ただ、ガソリンスタンドにより、配送費用や作業費、支払い方法などに差がありますので、依頼する前にその費用を見積もりしてもらうなど、確認した方がいいでしょう。

〇整備工場などへの引き取り依頼

やや裏技的になりますが、ガス欠や電欠になった自動車の車検満了日が迫っていたり、定期点検のタイミングであれば、整備工場へ車両の引き取りの依頼をお願いして、その”ついで”に燃料を補給するという手もあります。

方法としては、カーセンサーなどで近くの車検屋さんの中から、「引き取り」可能な車検業者を検索して、引き取りに来てくれる業者を探すという流れになります。

参考/カーセンサー

また、カーセンサーでは、クレジットカード決済が可能な業者も探すことができますので、手持ちの現金に不安がある場合にも重宝します。

なお、車検は車検証があれば、自動車税などを滞納していなければ、他府県でも受けることができますので、遠出でガス欠になった場合の対策としても有効です。

ちなみに車検の有効期間の満了日を確認するには、下記の画像の赤枠で囲んだところを確認しましょう。

kigen

車検は、新車登録を行った年から3年、それ以降は2年ごとに有効期間の満了日を迎え、更新は満了日の1ヶ月前から受けることができまして、また、満了日が1ヶ月以上前であっても、次の車検満了日が早くなるだけで車検そのものは受けることが可能です。

ガス欠や電欠になったときの車への影響

ガス欠や電欠を一度しただけで、直ちに車に悪影響が出るということはまずありませんが、ガス欠や電欠を繰り返すことで悪い影響が出る可能性は十分考えられます。

例えば、電気自動車については「過放電は電池が劣化する」という調査結果が経済産業省から出ておりまして、度重なる電欠はバッテリーの寿命を縮めることに直結することになります。

参考/電気自動車の実証試験と電池運用の最適化 -経済産業省-(PDF)

また、ディーゼルエンジン搭載の自動車でガス欠を起こすとパイプラインの中に本来あるはずの燃料が空っぽになってしまい、その度にライン内に空気が入り込んでしまい、ガス欠をする度に、ライン内の空気抜き作業を行うことになるのですが、ライン内に空気が混入する回数が増えれば増えるほど、インジェクションポンプやインジェクションノズルにダメージを与えるのは避けられません。

そして、ポンプやノズルの故障は、クルマが加速しなくなったり、燃料漏れ、異音、白煙といった症状を生み出す原因になったりすることがあります。

また、ガソリン登録車では、車種によってはガス欠を繰り返すことで、燃料ポンプ、バッテリー、スターターモーターなどのパーツに悪影響が出る可能性は否定できません。

ガス欠や電欠に関する罰則について

ガス欠や電欠になると必ずしも違反で捕まるというわけではありませんが、高速道路などでガス欠や電欠をすると、状況によっては道路交通法違反になりますので、注意が必要です。

該当箇所を下記に引用します。

道路交通法
第三節 運転者の義務
<第七十五条の十 >
自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合においては、高速自動車国道等において燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量の不足のため当該自動車を運転することができなくなること又は積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。

そして、罰則規定は下記の通りです。

道路交通法
道路交通法第八章 罰則
<第百十九条第一項第十二号の三、同条第二項>
次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。

第七十五条の十(自動車の運転者の遵守事項)の規定に違反し、本線車道等において当該自動車を運転することができなくなつた者又は当該自動車に積載している物を当該高速自動車国道等に転落させ、若しくは飛散させた者

ガス欠や電欠で高速道路で検挙された場合は、「三ヶ月以下の懲役又は五万円以下の罰金」ということになってしまいます。

実際には、よほど”運”か”タイミング”が悪いか、あるいは”悪質”なケースでない限りは、ガス欠や電欠で違反ということはないかと思いますが・・。

まとめ

「ガス欠や電欠するとどうなる?前兆から対処法や車への影響などのまとめ」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

ガス欠や電欠は、お金の面でもクルマへの影響という面でも様々な負担を強いられてしまう・・ということをご理解いただけたのではないでしょうか。

特に高速道路でのガス欠や電欠は、ロードサービスの費用も高い上に、道路交通法違反となってしまうことも想定されますので、十分に注意しておきたいところです。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。