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無保険運行の点数と罰金~自賠責保険に未加入の場合~

法律で加入が義務付けられている自賠責保険。

車検と同じ時期に更新している人も多いかと思います。

今回は、別名、「強制保険」とも呼ばれる自賠責保険に未加入の状態=無保険運行で検挙された場合の違反点数と行政処分、刑事処分について見ていきたいと思います。

また、無保険の状態で事故を起こしたときの民事処分、そして損害賠償金について、その後の対応などについても説明させて頂きます。

無保険運転の違反点数と行政処分

無保険運行で検挙されたときの違反点数は、無車検運行と並んで「6点」となっていまして、行政処分については下記の通り、法律で定められています。

一般違反行為に付する基礎点数点数
酒酔い運転、麻薬等運転又は共同危険行為等禁止違反25点
酒気帯び(0.25以上)無免許運転23点
酒気帯び(0.25未満)無免許運転20点
無免許運転又は酒気帯び(0.25以上)速度超過(50以上)等19点
酒気帯び(0.25以上)速度超過(30(高速40)以上50未満)等16点
酒気帯び(0.25以上)速度超過(25以上30(高速40)未満)等15点
酒気帯び(0.25以上)速度超過(25未満)等14点
酒気帯び運転(0.25以上)、過労運転等又は酒気帯び(0.25未満)速度超過(50以上)等13点
大型自動車等無資格運転、仮免許運転違反又は速度超過(50以上)12点
酒気帯び(0.25未満)速度超過(30(高速40)以上50未満)等9点
酒気帯び(0.25未満)速度超過(25以上30(高速40)未満)等8点
酒気帯び(0.25未満)速度超過(25未満)等7点
無車検運行又は無保険運行、速度超過(30(高速40)以上50未満)、積載物重量制限超過(大型等10割以上)、酒気帯び運転(0.25未満)6点
速度超過(25以上30(高速40)未満)、放置駐車違反(駐停車禁止場所等)など3点
警察官現場指示違反、信号無視など2点
混雑緩和措置命令違反、通行許可条件違反、通行帯違反など1点
免停期間前歴なし1回2回3回
30日6~8点
60日9~11点4~5点
90日12~14点6~7点2点
120日免許取消8~9点3点2点
150日免許取消免許取消4点3点
180日免許取消免許取消免許取消免許取消

無保険運行だけで捕まった場合、前歴なしでも30日の免停が確定となります。

なお、自賠責保険切れ+車検切れの両方で見つかったとしても、道路交通法施行令の付則が適用され、違反点数は「6点」が最大の違反点数になります。

道路交通法施行令附則~別表第二~
<中略>、同時に二以上の種別の違反行為に当たるときは、これらの違反行為の点数のうち最も高い点数(同じ点数のときは、その点数)によるものとする。

参考/道路交通法施行令

ただし、酒酔い運転や危険運転なども加わりますと、さらに違反点数が加算され、場合によっては、「免許取り消し+2年以上の欠格期間」などの大変重い行政処分を受けることになってしまいます。

どのような違反をすると、点数が加算されるのかについては、下記をご覧ください。

特定違反行為の種別点数
運転殺人等又は危険運転致死等六十二点
運転傷害等(治療期間三月以上又は後遺障害)又は危険運転致傷等(治療期間三月以上又は後遺障害)五十五点
運転傷害等(治療期間三十日以上)又は危険運転致傷等(治療期間三十日以上)五十一点
運転傷害等(治療期間十五日以上)又は危険運転致傷等(治療期間十五日以上)四十八点
運転傷害等(治療期間十五日未満又は建造物損壊)又は危険運転致傷等(治療期間十五日未満)四十五点
酒酔い運転、麻薬等運転又は救護義務違反三十五点
交通事故の種別交通事故が専ら当該違反行為をした者の不注意によつて発生したものである場合における点数中欄に規定する場合以外の場合における点数
人の死亡に係る交通事故二十点十三点
人の傷害に係る交通事故(他人を傷つけたものに限る。以下この表において「傷害事故」という。)のうち、当該傷害事故に係る負傷者の負傷の治療に要する期間(当該負傷者の数が二人以上である場合にあつては、これらの者のうち最も負傷の程度が重い者の負傷の治療に要する期間とする。以下この表において「治療期間」という。)が三月以上であるもの又は後遺障害(当該負傷者の負傷が治つたとき(その症状が固定したときを含む。)における身体の障害で国家公安委員会規則で定める程度のものをいう。以下この表において同じ。)が存するもの十三点九点
傷害事故のうち、治療期間が三十日以上三月未満であるもの(後遺障害が存するものを除く。)九点六点
傷害事故のうち、治療期間が十五日以上三十日未満であるもの(後遺障害が存するものを除く。)六点四点
傷害事故のうち治療期間が十五日未満であるもの(後遺障害が存するものを除く。)又は建造物の損壊に係る交通事故三点二点

参考/道路交通法施行令

ちなみに、「免許の欠格期間」をご存じない方に説明させて頂きますと、仮に自動車教習所に通って、再度免許を取得しても、公安委員会が免許の発行を2年間認めないという行政処分になります。

そして、一度出されてしまった行政処分につきましては、行政処分に不服であったとしても、よほどの緊急性を認められない限り(認められることはまずありません)、その行政処分を受けた後でないと、その処分の取り消しを求めることはできません。

行政処分の取り消しについて詳しく知りたいという方は、行政事件訴訟法(参考/総務省法令データ提供システム)を参考にして頂ければと思います。

無保険運転の罰金刑と罰則

では、続いて無保険運転で検挙されたときの罰金と罰則など刑事処分について、ご覧ください。

 刑事処分
無保険運行/自賠責保険が切れている自動車を公道で走行した場合1年6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
無車検運行/車検切れの自動車を公道で走行した場合6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金

無保険運転は、自動車損害賠償保障法に抵触する形となりまして、1年6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金。

また無車検運転は、道路運送車両法により6カ月以下の懲役又は30万円以下の刑事処分を受けるという形になります。

もし、無保険+無車検で捕まってしまいますと理論上は、罰金80万円・懲役約2年という、かなり重い刑事処分が待っているということになります。

ただ、現実的には初犯や悪質性が認められなければ、無保険+無車検であれば罰金は20~30万の略式命令で済むことがほとんどで。懲役が科されるということは、非常に稀です。

ただし、無保険運行に加えて、次のような違反もあった場合、懲役も含めて実刑となる可能性があります。

ケース実刑について
前科や悪質な交通違反歴がある実刑の可能性が高い
執行猶予期間中裁判次第
交通事故で被害者がいる裁判次第
警察(パトカー)から逃走している裁判次第
無免許運転である裁判次第
免許書の偽造など裁判次第

また、交通犯罪と言いましても、下される刑事処分の内容によっては、その犯罪記録は様々な公的機関で残りますので注意が必要です。

交通犯罪の記録の保管期間につきましては、

内容記録の保管期間
罰金以下の刑(罰金・拘留・科料)5年
禁錮以上の刑(死刑・懲役・禁錮)10年
(関連法 刑法27条・31条~34条 恩赦法3条・5条 少年法60条、刑法56条・57条 犯歴事務規定2条・8条・18条)

というのが目安となっていまして、市町村役場、検察庁、警察、公安委員会でそれぞれ、「犯罪者記録」として保管されることになります。

また上記はあくまで目安で、重い刑が科された場合などは、検察庁などでは、「本人死亡」まで犯罪記録として保管される場合があります。

無保険運行で交通事故を起こしたとき

無保険運行で捕まると、行政処分も刑事処分も大変重いですが、最も恐れるべきは、無保険で交通事故を起こした場合の「民事責任」です。

最も最悪のケースは無保険で人身事故を起こしたときで、その損害賠償額はすべて自己負担という事態になってしまいます。(過去の判例でも、損害賠償金は数千万、場合によっては億単位の損害賠償金額となります。)

そして自己負担分の損害賠償金を支払うことができずに、その被害者に対して国土交通省が加害者に代わって損害賠償を行った場合、無保険で事故を起こした加害者に対して、国がその後、損害賠償請求を行うことになります。

さらに、国から損害賠償請求されるということは、加害者が保有している資産で現金化できるものは残すことなく差し押さえられることを意味し、また、それらを免れることはまず不可能になります。

なお、仮に自賠責に加入していなくて、任意保険に加入していた場合は、被害者に対しては任意保険からは保険金が支払われますが、加害者の治療代や修理費用などは補償されないことがほとんどです。

無保険運転で検挙、逮捕された後の対応

無保険運転で検挙された後の対策としては、罰金刑に対するお金の工面や免許停止後の移動手段の検討などが挙げられますが、「会社からの処分」も確認する必要があります。

近年は法令順守の機運の高まりから、会社が法令違反をした社員に対して厳しい処分を下すことが少なくありません。

就業規則や雇用契約の内容によっては、減給、降格、解雇などの可能性もありますので、内容を確認しましょう。

そして、就業規則や雇用契約の内容によっては会社と交渉することになりますが、解雇理由次第では、再就職などにも影響を与えることがありますので、交渉の仕方については必要に応じて専門家の意見を求めましょう。

法テラス弁護士ドットコムなどのサイトでは法律の無料相談を行っていたりしますので、そういったサイトを利用することも検討をおすすめします。

なお無保険運転だけでなく、実刑を下される可能性がある場合は、以下のような対応も必要になってきます。

 量刑軽減のためにできること
1法廷で「2度と同じような交通違反をしない」ことを誓う
2反省文を書く
3自動車を売却する
4家族や職場の上司から情状酌量のための証言を集める

量刑を減刑してもらうためには、本人が反省していることを示すことが何よりも重要になってきますので、必ず法律の専門家に相談しましょう。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。