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ブレーキオイルの漏れで車が故障?ブレーキオイルが減る原因と修理費用などのまとめ

ブレーキホースからオイルが漏れて、走行中にブレーキの警告灯が点灯した・・

ブレーキマスターシリンダーからの液漏れがあり、ブレーキの効きが悪くなった

ブレーキのオイル漏れが原因で高額の修理の見積りが・・・どうして?

車に乗っていると、ブレーキオイル絡みのトラブルで上記のような症状に遭い、「どうなっているのか、分からなくて不安だ・・」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回は自動車業界の片隅で働く筆者が、走行時の安全性には欠かせない「ブレーキオイル」にまつわるトラブルの原因とその修理や交換にかかる費用などについて説明していきたいと思います。

早速、見ていきましょう。

ブレーキオイルってどこで使われてるの?

トラブルの原因の具体的な説明に入る前に、「自動車のブレーキには一体、どんなパーツが関わっているのか?」ということをざっくりと把握するために、まずはブレーキシステム全体のイメージを、先にご覧いただければと思います。

イメージでご覧いただきました通り、自動車の減速や停止をコントロールするブレーキシステムには主要なパーツとして、油圧を送るためのシリンダー、自動車のスピードを検知する加速度センサー、車輪のロックによる滑走発生を低減するためのABS(アンチロック・ブレーキ・システム)などがあります。

また、上記とは別に、ブレーキの仕組みには大きく分けて2種類ありまして、採用実績が豊富で精度の高いブレーキ機能を有する「ディスクブレーキ」とブレーキ力は高いものの、熱がこもりやすい「ドラムブレーキ」があります。

画像出所/曙ブレーキ工業

いずれも、油圧機構を採用していることが多く、今回のテーマである「ブレーキオイル」を活用しながら、ディスクブレーキではディスクローターやブレーキパッドを、ドラムブレーキではブレーキシューなどを利用してブレーキを機能させています。

では、それらを踏まえた上で、ブレーキオイルのトラブルには、どんな原因が考えられるかを見ていきましょう。

ブレーキオイル漏れの原因

ブレーキオイルはブレーキパッドやブレーキシューなどと同様に「消耗品」であるため、理想を言えば車検ごとに補充や交換をしたいところですが、コストの安い車検業者などを利用すると補充や交換が見送られ、それが原因となりブレーキシステム全体でオイルが不足しがちになり、結果、各種パーツで摩耗劣化が進み、ブレーキオイルが漏れるというのが典型的なパターンとなっています。

平たく言いますと「経年劣化」ということになりまして、最もよくあるケースとして、オイル漏れを防ぐキャリパーシール・カップシール・マスターシールなどのシール類が摩耗・劣化して、その隙間からオイルが漏れ出てしまうというケースがあります。

それ以外のケースもまとめたものが、下記の表になります。

ブレーキオイルの漏れ原因補足
経年劣化による摩耗など・オイルシールの劣化
・ブレーキホースの亀裂
事故や悪路走行などの衝撃・オイルポンプの亀裂
・ブレーキホースの損傷
・オイルタンクの故障
水害・オイルタンクの不具合
メンテナンス時の人的ミス・部品交換後のボルトの閉め忘れや不手際
ブレーキオイルの不具合・純正指定以外のフルードによるトラブル

他のパーツ同様、車をぶつけたり、ぶつけられりすることによる衝撃で、オイルポンプやブレーキホースに損傷が起こり、そこからオイルが漏れるということがあったり、また車検で担当した作業スタッフがパーツ交換時にミスをして(ボルトの閉め忘れなど・・)、オイルが漏れるなんていうケースもあったりします。

また、純正品以外のブレーキオイルを使用したことで、フルードの化学特性の相違が起こり、その結果、ペーパーロック現象(※)が生じたり、オイルが漏れ出てしまうというケースもあります。

※ペーパーロック現象とは、自動車のフットブレーキが過熱したときに、ブレーキオイルに気泡が生じ、ブレーキの効きが低下したり、効かなくなること。

特にブレーキシステムの警告灯が点灯しているときは、緊急性が高いエラーが起きている可能性がありますので、ただちに車を留めて、専門家に見てもらう必要があります。

ブレーキ警告灯は、パーキングブレーキが引いてある、あるいはブレーキオイルが不足している状況で、ABSの警告灯の場合は、センサーあるいは電子制御機器にエラーがある可能性があることを示唆しています。

ブレーキオイル漏れによる症状と影響

では、続いてはブレーキオイルが起きた際にどういった症状が発生し、それが自動車にどんな影響を与えるのかということを見ていきましょう。

下記にブレーキオイルの漏れが原因で起こり得る症状を表にまとめましたので、ご覧ください。

症状補足
異音「ギーギー」「ギギギ」「キュルキュル」「ゴゴゴ」
(ブレーキパッドの劣化やブレーキロータの損傷など)
ブレーキが軽い
ブレーキの効きが悪い
オイルポンプ・ブレーキホース・オイルタンクなどの損傷・劣化
ブレーキが効かないかなり危険な状態
(エンジンやESCの故障の可能性も)

上記の表は、筆者自身が実際に見聞きしたことに加えて、国土交通省が公表している「自動車のリコール・不具合情報」をもとに、まとめたものになります。

症状が軽い場合は、異音やブレーキの効きが悪いといった予兆的なトラブルで”済みます”が、重症化した場合、「ブレーキが効かない」という命に関わるほどの影響をもたらすことがあります。

実際に国土交通省のサイトの不具合情報にも、ブレーキが突然ロック状態になり、緊急停止したといった事例や、ブレーキが突然効かなくなり、衝突したという事例を確認することができまして、その危険性は「極めて重大」と呼ぶにふさわしい内容になっています。

ブレーキオイル漏れの修理費用などについて

ブレーキオイル漏れの解決方法はその原因により様々な方法が考えられますが、代表的なケースの内容と費用感を表にまとめましたので、下記にてご覧ください。

症状参考価格
ブレーキオイル交換3,500円~
シール交換(単品)10,000円~
主要シールの全交換50,000円~
ホース交換(1本あたり)10,000円~
オイルタンク・リザーブタンク交換30,000円~
オイルポンプ交換30,000円~
エンジン交換400,000円~1,000,000円
ECUやコンピューターの修理・交換100,000円~
工賃(人件費)別途

どれか一つで済む場合もありますし、また、上記の幾つかが重なる場合もありますので、修理代金や交換費用は、その原因によってかなり開きが出ることがあるというのをお分かり頂けるかと思います。

なお、エンジン、ECUやコンピューターの修理・交換に発展する場合は、リビルト部品や程度の良い中古部品などで交換をしたとしても、それでも修理費用はかなりの高額になることを覚悟しておく必要があります。

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まとめ

「ブレーキオイルの漏れで車が故障?ブレーキオイルが減る原因と修理費用などのまとめ」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

自動車の最も重要な機能の一つであるブレーキに不具合が起きるというのは、走行距離や年数次第によっては、他の箇所にも不具合や故障が発生している可能性は決して低くはありません。

走行距離が長くなっていたり、車の運転の仕方や運転していた環境などにより、自動車そのものが「寿命」を迎えている可能性もありますので、修理費用にもよりますが、車の買い替えなども天秤にかけながら、冷静に検討したいところです。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。

監修者:浅井美津子

自動車・不動産などの売買契約業務から会計業務まで、長年にわたり幅広く従事。保有資格である販売士1級・宅地建物取引士(免許番号:941700070)・簿記1級を活かし、社会問題から生活に関わる話題などについて、独自の視点で執筆活動も行っています。