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節税効果はそれほど?4年落ち外車の中古車を車検の度に乗り換える”本当の”メリットと注意点

4年落ちの外車で節税できるって本当?

4年落ちの中古車って減価償却が有利って聞いたんだけど・・

4年落ちの中古のベンツかアウディの購入を検討中。メリットと注意点を教えて欲しい

今、減価償却の仕組みの違いによる節税効果などを耳にして、4年落ちの中古車を購入しようと考えている人の中には、こんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回は自動車業界の片隅で働く筆者が「節税効果はそれほど?4年落ち外車の中古車を車検の度に乗り換える”本当の”メリットと注意点」と題して、4年落ち外車の中古車を購入するメリットと注意点について、自らの経験も交えながら、説明していきたいと思います。

早速、見ていきましょう。

メリットその1/いざというときの資金繰りの手段になる

「ベンツやアウディの4年落ち外車の中古車を買って、数年後、車検を迎えたタイミングで売却してる」

こんな風に聞くと、上手く節税しながら、景気よく車を乗り換えているなんてイメージが先立つかもしれませんが、実はキャッシュフローで見ると節税効果よりも、大きなメリットとして挙げられるのが、業績悪化時の資金繰りとしての効果になります。

日本の90%以上を占める中小企業と零細企業の経営者の多くは、キャッシュフローの計算に日々余念がありませんが、特に景気が悪化したときには”現金不足”に頭を悩ますことが少なくありません。

そして、そんなときに流動性が高く簡単にキャッシュに変えることができる中古車は非常に力強い存在です。

特にリセールバリューの高い(=買値から数年経過しても下がりにくい)、人気の輸入車SUVやディーゼル車などは、多少景気が悪化しても相応のキャッシュに変えることができますので、経営者からすると、これほどありがたい存在はありません。

実際に筆者の知人の中小企業の経営者は、いざというときのキャッシュ不足のために、4年落ちの高級車を保険的に購入していると話します。(幸い、まだキャッシュ不足で売ることになったことはないとのことですが・・)

メリットその2/税金の先送りによる節税効果

4年落ちの中古車を購入するときに度々言及される節税効果。

なぜ、節税効果があるかと言われますと、国税庁でも定めている通り、中古車の場合、新車に比べて減価償却の年数を短くすることができるため、短期間でより高い金額を償却できるためです。

中古資産の耐用年数
グレード名中古資産を取得して事業の用に供した場合には、その資産の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、その事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることができます。

 ただし、その中古資産を事業の用に供するために支出した資本的支出の金額がその中古資産の再取得価額(中古資産と同じ新品のものを取得する場合のその取得価額をいいます。)の50%に相当する金額を超える場合には、耐用年数の見積りをすることはできず、法定耐用年数を適用することになります。

参考/中古資産の耐用年数 -国税庁-

〇新車300万円÷6年=年間50万円

〇4年落ちの中古車300万円÷2年=年間150万円

といった数値になりまして、例えば、今の時点で来期はすでに利益が残りそうなことが分かっている場合、新車で購入するよりも4年落ちの中古車を購入した方が、より利益を圧縮できることがお分かりいただけるかと思います。

ただ、減価償却費の総額では新車も4年落ちの中古車も変わりませんし、もし、単純に節税したいという目的で車を買うのであれば、車の購入費や維持費、保険料、税金(受領税、自動車税)などを考慮しますと、むしろ、車を買わずに税金を払った方がお得というケースがほとんどです。

とは言いましても、短期的に利益を圧縮したい!というときに有効な方法であるのは、確実です。

メリットその3/低価格で買うことができる

4年落ちの中古車で「外車」を狙うメリットとして、車種によっては現行モデルやひとつ前の旧型モデルなどを低価格で手に入れることができるという点も挙げられます。

特にベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンなどの人気の輸入車は、新車オーナーの買い替えサイクルが3~5年と言われておりまして、モデルチェンジのタイミングや車検のタイミングで、4年落ちといった中古車が一気に市場に溢れるため、かなり安い価格で手に入れることができたりします。(筆者自身もよく狙う方法です^^;)

一般的に、商品の価値は買いたい人と売りたい人の数、つまり需要と供給で決められるのは、ご存知の通りですが、4年落ちといった人気の中古車であっても、売り手が多いときは、買い手は安く買うことができます。

売りたい人が多い売りたい人が少ない
買いたい人が多い〇(価格/普通)◎(価格/高い)
買いたい人が少ない×(価格/安い)△(価格/やや安い)

メリットその4/インテリアやエクステリア、機能面で状態がいい車が見つけやすい

中古車を購入するときには幾つか気になるポイントがあるかと思いますが、メンテンナンスにかかるコストや不安も重要なポイントの一つではないでしょうか。

その点、4年落ちの中古車であれば、メンテンナンス面では、多くの場合かなり安心感があります。

修理コストが高くなりがちな輸入車ですが、約3~4万キロ前後の走行距離で新車登録から4年落ちといった状態の車であれば、メンテンナンス費用もそれほどかからないことがほとんどです。

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注意点その1/車が安いとは限らない

その時代によって変わりますが、例えば最近で言えば、ベンツのGクラスやポルシェのマカンなどの高級車は4年落ちの中古車でも、新車価格からあまり価格が下落していない・・ということがあったりします。

つまり、価格が安い中古車がある一方で、新車を買うのとほとんど変わらないことがあるのが、4年落ちの中古車の特徴になります。

ただ、そういった中古車はリセールバリューもありますので、売るときにはそれほど値下がりが”激しく”ありません。

注意点その2/走行距離が極端に長い場合や放置されている場合も

4年落ちの中古車でかなり走行距離が長かったり、走行距離が極端に短く、放置されている状態が長かったクルマは気をつけなくてはいけません。

特にパーツによっては、思いのほか、劣化が進んでいることがあったりします。

短期間の間に自動車を酷使すると、どうしても車にも負担がかかり、サスペンションなどが劣化したり(乗り心地が悪化)、燃費性能が低下したりといった機能ダウンに繋がりやすくなります。

例えば、どんなケースが考えられるか見ていきましょう。

〇ショックアブソーバーの劣化やトラブル

画像参照/THKリズム株式会社

ショックアブソーバーは、文字通りshock(ショック)をabsorber(緩和)するためのパーツで、クルマの乗り心地のカギを握っていると言えるほど、極めて重要な存在です。

「なんか車の乗り心地が悪い・・・」という場合、このショックアブソーバーが劣化している、あるいはトラブルを抱えているというのが最もよく見られるケースの一つになっています。

実際には、ショックアブソーバーが劣化すると「オイル漏れ」や関連パーツである「コイルスプリング」の摩耗、「スタビライザ」や、それを支える「アッパーアーム」「ロアアーム」などにもトラブルを引き起こし、減衰力(※)が落ちたりすることで、ハンドル操作が不自由になったり、車両がふらついたりといったことが起きます。

※減衰力とは、コーナーを曲がるときなど、運動方向とは反対向きに働く力のこと。減衰力が大きいと、ばねの働きを抑えてゴツゴツした乗り心地に、逆に減衰力が小さいとフワフワした感じに。

なお、乗り心地の悪化とともに、下記のような異音が出ている場合、ショックアブソーバーの劣化やオイル漏れが原因となっている可能性がさらに高くなります。

症状考えられる原因
異音「ギシギシ」「キシキシ」ショックアブソーバのオイル漏れ
ブッシュ(ゴム)の劣化や硬化
コイルスプリングのねじれによる金属音
ボディのゆがみ
異音「カタカタ」「コトコト」ショックアブソーバの劣化
ロアアームのジョイントやボルトの摩耗
スタビライザーリンクの故障
サスペンションアームのゆがみ
ブッシュ(ゴム)の劣化や亀裂
異音「ギコギコ」「キコキコ」ブッシュ(ゴム)の劣化や亀裂
ショックアブソーバの劣化
ロアアームのジョイントやボルトの摩耗
リンクロッドのゴムに亀裂
スタビライザの損傷

〇アッパーマウントの劣化・オイル漏れ

路面から受ける衝撃の吸収だけでなく、走行安定性や車体の柔軟性を維持し、車の乗り心地を支える役割を果たしている「アッパーマウント」

画像出所/CUSCO

アッパーマウントは他のブッシュ同様、ゴムやウレタンなどでできている部分が多い”消耗品”タイプのパーツで、新車登録から約10年、走行距離10万キロ前後が一つの交換の目安となっていますが、ドライバーの運転の仕方や走行環境によっては、さらに劣化が早くなる可能性があります。

また、一般的な乗用車で最も普及しているサスペンションのタイプである「ストラットタイプ」は部品点数が少なく、コストも低価格ですが、反面、アッパーマウントの劣化が早いといった特徴もあります。

悪路などを走行したときに、以前に比べて、突き上げ感やゴツゴツした感じがあるという場合は、アッパーマウントに原因があるというケースは少なくありません。

〇ブッシュ(ゴム製)の劣化・摩耗

自動車が曲がったり、止まったりするときには、重量力、遠心力など様々な負担がかかりますが、その力を吸収し、衝撃を緩和するために欠かせないのが、ブッシュ(ゴムやウレタン)になります。

画像出所/CUSCO

ブッシュもその性能や価格は様々ですが、”消耗品”であるという点では、アッパーマウントやタイヤなどと同じで、自動車を酷使すると劣化はどうしても避けられません。

また、4年落ちの中古車で注意する必要があるのが、長期間、放置しておいたことが原因で発生する「バッテリー上がり」です。

具体的には、バッテリー上がりを起こす要因として下記のような車の使い方が挙げられまして、一度バッテリー上がりをしてしまうと、バッテリー上がりを再発しやすくなるケースが少なくありません。

バッテリー上がりを起こす車の使い方
普段から渋滞での走行が多い
普段あまり車を使用しない
1度に走行する距離が少ない
夜間の走行がほとんど
雨の日や雪の日しか車を使用しない
後付けのオーディオ機器など消費電力の大きな電装品を使用している
エアコンの使い方が極端
急ブレーキや急なアクセルの踏み込みが多い
後付けしたバッテリーの容量が小さい

4年落ちの中古車を買うときは、状態面を注意深くチェックすることをおすすめします。

注意点その3/車検費用が”かさむ”ことも

4年落ちの中古車の車検費用は”お手頃”なことが多いことがほとんどですが、とは言え、走行距離が長かったり、放置期間が長いクルマにかかる車検費用は決して安くありません。

下記は車検の法定費用ですが、中型車や大型車になりますと6~7万円は必要になりますし、それにバッテリー代はパーツの交換費用を車検のときに加えますと、10~20万円はかかるということも少なくありません。

車 種自賠責保険重量税※印紙代法定費用合計
軽自動車25,880円8,200円1,400円35,480円
小型乗用車(500~1,000kg)44,100円16,400円1,700円62,200円
中型乗用車(~1.500kg)44,100円24,600円1,700円(5ナンバー)
1,800円(3ナンバー)
70,400円(5ナンバー)
70,500円(3ナンバー)
中型乗用車(~2.000kg)44,100円32,800円1,700円(5ナンバー)
1,800円(3ナンバー)
78,600円(5ナンバー)
78,700円(3ナンバー)
大型乗用車(~2.500kg)53,890円41,000円1,800円96,690円

特に輸入車の場合は、元々の車検費用が高いので、4年落ちの中古車とは言え、状態面はしっかりとチェックしておきたいところです。

注意点その4/修復歴のある車や事故車など

車の種類による注意点も見ておきたいと思います。

いくら走行距離が短いからと言っても、故障車、修復歴車(事故車)、水没車、大規模なリコール対象車などのトラブルがあった車は避けた方がいいでしょう。

繰り返しになってしまいますが、輸入車は修理コストそのものがもともと高い上に、純正品はコストが高く、修理に驚くような費用がかかることがあるからです。

まとめ

「節税効果はそれほど?4年落ち外車の中古車を車検の度に乗り換える”本当の”メリットと注意点」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

筆者自身の経験も交えることで、よりリアリティーを感じていただけたのではと思います。

4年落ちの中古車には様々なメリットがありますが、一方で注意しておきたい点もあるということをご理解いただけたのではと思います。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。