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車検の10年目以降(有効期限)について

最終更新日/2018.12.22

10年目以降の車検について問い合わせが多いので、再度記載しておきます。

※10年目以降というのは新車登録をしてから 10年目ということです。

1995年の法改正以後、10年目以降の継続車検の有効期限は「2年」になっています。

【車検10年以上の更新タイミングと税金の早見表】

ガソリン登録車車検のタイミング税金
新車登録後3年通常通り
3年目〜9年目2年ごと通常通り
10年目以降2年ごと通常通り
13年目以降2年ごと増税
(増税額/約15%)
18年目以降2年ごと増税
(増税額/約20%)

「自動車検査証の有効期間は、旅客を運送する自動車運送事業の用に供する自動車、貨物の運送の用に供する自動車及び国土交通省令で定める自家用自動車であつて、検査対象軽自動車以外のものにあつては一年、その他の自動車にあつては二年とする。」

参考/道路運送車両法

以前は10年目以降の継続車検は1年でしたが、法改正され、10年目以降でも車検の有効期限は2年ということになりました。

なお、現行の車検制度は30年以上も前の制度とほとんど変わっていません・・・。

世界を代表する自動車産業大国の日本で、20年以上も前の車検制度がほとんど変わっていないというのはちょっとおかしな話で、平均使用年数や平均車齢はここ20年で驚異的に上昇(自動車検査登録協力会の調査)していることからも、現行の車検制度はもっと早く見直されてしかるべきでしょう。

平均使用年数や平均車齢は、自動車の耐久性や安全性などを証明する一つの要素にすぎませんが、ここ30年の日本の自動車業界の躍進ぶりを考えれば、 新車4年、継続車検3年は早急に実現して欲しいですね。

また、一方で最近の車検ではユーザー車検を行う人も増えており、車検そのものに対する「コスト意識」は相当高まっていると言えますので、そういった観点からも現行の車検制度の改善は期待されていると言えるでしょう。

ただし、一点だけ誤解してはいけない点として、車検が今後延長されたとしても点検・メンテナンスは必要に応じて、しっかりと行う必要があるということです。(10年目以降の自動車は特に点検・メンテナンスが必要です。)

例えば、格安の車検サービス等ではメンテナンスが十分とは言えないケースが多く、車検は通ったけど、しばらくするとパーツが故障し、それの交換で高額の費用がかかってしまうという笑えない話があるぐらいです。

10年目以降の車検の法改正は期待したいところですが、点検・メンテナンスはしっかりと行いましょう。

また、最近は国土交通省が環境対策のために、ガソリン登録車は13年目以降、ディーゼル車は11年目以降、自動車税と自動車重量税の“ダブル増税”を実施していることから、10年目以降の自動車の下取りや査定価格に大きな影響を与えています。(ページの後半で詳しく触れています)

そうした影響を考慮しながら、10年目以降の車検について、じっくりと検討したいところです。

車検の有効期間の満了日を確認する方法

念のため、マイカーの車検の有効期間満了日が本当に過ぎていないかどうかを確認する方法についても触れておきたいと思います。

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写真の中の赤枠で囲んだところが、車検の有効期間の満了日を確認できる箇所になります。

新車登録を行った年から3年、それ以降は2年ごとに車検の有効期間は満了日を迎えます。

自家用車、営業車、バイクなど車検の有効期限の一覧表

車検の有効期限に関するまとめ
自家用/軽自動車新車登録から3年目、以後2年ごと(10年目以降も)
自家用/普通自動車新車登録から3年目、以後2年ごと(10年目以降も)
自家用/軽貨物車2年ごと(10年目以降も)
自家用/貨物自動車新車登録から3年目、以後1年ごと
営業用自動車1年ごと
特殊構造車新車登録から2年目、以後2年ごと(ただし、車種によっては1年ごと)
二輪車(排気量250cc以上)初回3年目、以後2年ごと
並行輸入車など基本的に2年ごと(日本での登録時を要確認)

初回登録から13年経過車の自動車重量税と自動車税の増額について

国土交通省は、環境対策の一環として、初回登録から13年経過したガソリン登録車と11年経過したディーゼル車に対して、自動車重量税と自動車税の増額を2015年度、2016年度と段階的に導入をすすめています。

下記の通り、当サイトにてどれくらいの増額になるのかを表にまとめましたので、ご覧ください。

〇自動車重量税の増額分早見表

車両重量初回登録から「13年」経過した車標準課税
0.5トン以下11,4008,200
~1トン以下22,80016,400
~1.5トン以下34,20024,600
~2.0トン以下45,60032,800
~2.5トン以下57,00041,000
~23トン以下68,40049,200

※自動車重量税は、車検の度に必要となる税金になります。

〇自動車税の増額分の早見表

総排気量ガソリン車で登録から「13年」経過した車標準課税
1.0L以下33,90029,500
1.0L超~1.5L以下39,60034,500
1.5L超~2.0L以下45,40039,500
2.0L超~2.5L以下51,75045,000
2.5L超~3.0L以下58,60051,000
3.0L超~3.5L以下66,70058,000
3.5L超~4.0L以下76,40066,500
4.0L超~4.5L以下87,90076,500
4.5L超~6.0L以下101,20088,000
6.0L超127,600111,000

※自動車税は、毎年4月時点の自動車の保有者が支払うことになっている税金で、1年に一度必ず支払う必要があります。

自動車重量税と自動車税が”ダブル”で増額される11年経過車(ディーゼル車)と13年経過車(ガソリン登録車)は税負担が、かなり重くのしかかってくるという状況になっています。

初回登録から13年経過車とエコカーを比較すると、どれくらい税金や燃費が違うのか?

実際に、13年目以降にかかってくる税金とエコカーを新車で購入した場合の自動車税と自動車重量税を比較してみますと、その差は歴然です。

税金13年経過したガソリン登録車エコカー(新車購入)
自動車税
(総排気量2リットル以下)
45400円0円(初年度)
自動車重量税/3年
(~2,000kg以下)
40000円0円

また、燃費性能で見ても夜間充電をメインにすると、エコカーとガソリン車では燃費は圧倒的とも言える差が出ます。

金額の目安
電気自動車(夜間充電のみ)
(10km/1kwhで試算)
100km÷10km×13円 = 130円
(夜間の電気代 : 13円/kWh)
電気自動車(日中充電のみ)
(10km/1kwhで試算)
100km÷10km×30円 = 300円
(昼間の電気代 : 30円/kWh)
レギュラーガソリン
(35km/Lで試算)
100km÷35km×120円 = 342円
ディーゼル
(20km/Lで試算)
100km÷20km×100円 = 500円
レギュラーガソリン
(20km/Lで試算)
100km÷20km×120円 = 600円
ハイオク
(20km/Lで試算)
100km÷20km×130円 = 650円

こうした状況から中古車マーケットでは、一部で13年目(ディーゼル車は11年目)のダブル増税を嫌気した”売り”が出て、13年目以降の中古車の買取価格が以前よりかなり下落しているという話を耳にすることも少なくありません。

編集部からのもうヒトコト

10年目以降の車検は2年だから安心♪と思っていると、車検時に「ココとアソコとムコウの修理が必要で、○○円ぐらい かかっちゃいますけど、どうされますか?」なんて急に言われて、びっくりすることがあります。

日頃から、自分でできるメンテナンスはしておきたいところです。また、交換部品もディスカウントストアやオークションなどをうまく利用してコスト削減に努めたいところですね(^^

また、車検費用そのものも、少しでも安く抑えるために、ネットで複数の業者を一括で見積もり⇒比較した後に最も安い業者にお願いできる車検一括サービス「カーセンサー」などのサービスも賢く利用したいところです。

なお、車検費用の相場について詳しく知りたい方は、車検費用の相場~2017年最新版~からどうぞ。

車検を受けるのと買い替えはどっちがお得?

車種や色、使用状況、年式など、単純に車検と買い替えのどちらがお得なのかという比較は難しいですが、走行距離では例えば、10万キロは中古車市場での価格の一つの目安になったりしています。

逆に言えば、それを超えてしまうと、急に買い取り価格が下がってしまう可能性があるということも言えます。(近年の自動車税と自動車重量税の増額はさらにその傾向に拍車をかける可能性があります)

その他にも、タイヤ、ハンドル、ブレーキ、エンジン、コーティングなど外観や機能面も10年目を迎える自動車は、買い替えを考える節目の一つと言えるかもしれません。

そう考えますと、10年目以降の車検と買い替えは慎重に天秤にかけたいところですね。

もしも、車が予想外に高く売れたら・・・?

つい先日、筆者が一括査定で複数の買取会社に査定依頼してみたところ、一番高い会社と一番低い会社の価格差が、全く予想外の19万6千円にもなりました。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。