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中古車買取で査定の基準となる項目について

中古車買取で査定の基準となる項目については、買取業者や下取りを行うディーラーなどにより独自の基準を持っていますが、日本自動車査定協会が定めているような査定の目安となるような基準もあります。

そこで、今回は、中古車買取で査定の基準となる項目について説明していきたいと思います。

中古車買取で査定の基準となる項目表

下の項目表は一般財団法人日本自動車査定協会が公表している査定の基準をもとに、当サイトの編集部で、さらに内容を詳述したものになります。

内容
外装の状態・ボディ全体の汚れ、キズ、ヘコミ
・ピラー
・各種パネル
・フレーム
・エアロパーツ
・ナンバープレート
・ガラス
・サンルーフ、ムーンルーフの状態
・ボンネットや天井の状態
・ヘッドライトやテールランプ
・ラジオ、テレビ等のアンテナ類
・ドア、ウインドウの動作確認
内装の状態・異臭
・異音
・ルーム全体の汚れ
・喫煙による影響
・シートの状態
・オーディオ類とスピーカー
・カーナビ
・ハンドルやメーター類
・エアバッグ
・トランクスペースの状態
・スペアのタイヤ
・付属の装備品
・エアコン
・ETC
エンジンの状態・異臭
・異音
・プラグの状態
・修復歴
・バッテリーの状態
・エンジンオイルの状態
・修復歴の確認
・エンジンの状態
・改造パーツの有無
・車台番号
足回り・下回りの状態・タイヤやホイールの状態
・車高(サスやショックなど)
・タイヤハウスの状態
・マフラーの状態
・オイルの漏れ、にじみ
・タイヤの残り溝が1.6mm以上あること
車検・残り3ヵ月以内
走行距離・年間走行距離の目安は普通車/約10,000km、軽自動車/8,000km
事故修復歴・各パーツのキズ、ヘコミ、錆など
その他の要因・異臭
・異音
・腐食
・年式、グレード
・車検証・整備記録簿の内容
・取扱説明書などの書類
・キー(スペアキー)やキーレスなどの有無
・純正部品の有無

それぞれ、順番に見ていきたいと思います。

〇外装の状態

車の外装は、査定の基準項目としてはもちろん、見た目の印象という意味でも、査定のときにかなり重要なポイントになります。

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1~8については、骨格部分に損傷が見られたり、修復、交換、補修などが行われていると、それは修復歴車という扱いになりまして、減点対象になります。

また、9のラジエータコアサポートについては、隣接する骨格部位にへこみや曲り、修復、交換、補修の跡があると、修復歴車ということになり、減点対象になります。

〇内装の状態

査定士によっては、車の外装以上に車の状態を判断する材料として重要視されることがある車の内装。

たばこやペットなどの臭い、ファミリーカーなどで目立つことが多いシートやフロアマットの汚れ、カーオーディオの不具合、カーエアコンのトラブルなどは、それまでの車の使い方やドライバーの”クセ”が如実に出ます。

特に軽自動車などは、女性ドライバーが次の購入者となることも多く、その場合は、車内の清潔感は非常に重要なポイントになりますので、査定もその分、厳しくなると考えた方がいいでしょう。

内装で自分の目で見て、目に付くところがあれば、査定の前に綺麗にしておく方がいいでしょう。

〇エンジン・足回りの状態

エンジンや足回りについても、査定のときのチェック対象になります。

ただ、故障している箇所や気になる箇所があっても、査定前に修理に出したりする必要はありません。

なぜなら、修理にかかる費用以上に査定価格がプラスになる見込みは少ないからです。

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大手の中古車買取業者であれば、自社内にあるグループ企業や提携先でかなり安いコストで修理できてしまうので、一般ルートで修理に出してしまうのは、損をすることになりかねません。

仮にエンジンや足回りで減点対象となる箇所があっても、そのまま査定してもらう方がいいでしょう。

〇車検について

車検については、残り3ヶ月という基準項目がありますが、こちらについても仮に残りの期間が3ヶ月を切っていても査定前に、車検を受ける必要はありません。

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車検を通すときは、法定費用以外にメンテナンス費用がかかりますが、そのコスト負担以上に、査定価格が高くなることはまずありませんので、車検が切れる直前、あるいは車検が切れていても、そのまま査定をお願いした方が損をしないで済みます。

〇走行距離や年式などについて

車の耐久性や燃費性能は、年を追うごとに向上しておりますので、現実的には走行距離や年式は、よほどの過走行車でなければ・・と思いますが、査定時には一応、目安となる基準があります。

ただ、この走行距離や年式などについては、買い取り業者により見方がかなり異なりますので、裏を返せば、買い取り価格に差が出やすいポイントの一つでもあります。

〇必要書類など

メーカーの保証書、説明書、整備点検に関する書類など、それがないからと言って、大幅に減点対象になることはありませんが、査定対象に入っています。

中古車の売買では、書類のやりとりが多いため、そのやりとりにかかるコスト=時間や手間という意味では、意外に少なくありません。

査定士への心証といういう観点でも、先に準備できる書類などは揃えておいた方がいいでしょう。

中古車買取で査定価格を計算する流れ

中古車の査定のときに、買取業者がどんな基準で査定を行っているかをご覧いただきましたので、次に、それらをもとに、どんな流れで査定価格を計算しているのかということも見ておきたいと思います。

中古車の査定価格を計算する流れ内容
1.基準価格の設定車種・年式・車の色などから毎月見直し
2.標準整備費用のチェック・整備費用(エンジン、塗装、修理など)
・買取業者・下取り業者の粗利益
・査定→入庫→販売までの償却費用
3.特別調整・部品調達コスト
・外注コスト
・保証コスト
・在庫保管コスト
4.加点減点査定対象の車の状態により査定価格の加点と減点を行う

買取業者はまず、査定の前に年式や車種、車のカラーなどから基準となる仮の価格を設定して、それをもとに、自社のコストや利益を計算します。

表には入れておりませんが、粗利を計算する段階で、広告宣伝費や営業のための販促コストなども考慮したりしています。

そして、実際に査定する車に対して、加点減点を行い(実際には加点はほとんどありませんが・・)、最終的な査定価格を決定するという流れになります。

なお、買取業者によっては、仮の価格については、業者間のオークションでの買い取りデータの分析などにより、日々、値洗い=時価を計算しているという会社もあります。

中古車の査定価格と中古車市場の需要と供給

「中古車買取で査定の基準となる項目について」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

中古車の査定価格には様々な基準となる項目があることは、ご理解頂けたのではと思います。

ただ、基準はあくまで基準であり、査定価格に大きな影響を与えるのは、中古車の需要と供給になります。

売りたい人が多い売りたい人が少ない
買いたい人が多い中古車価格は普通中古車価格は高い
買いたい人が少ない中古車価格は安い中古車価格やや安い

実際に、年々そのシェアを高めている軽自動車やエコカーは、中古車市場でも高値での取引が続いています。

多少、基準を満たしていなかったりしても、その車の買い手が多くいれば、おのずと査定価格は高くなります。

また、最近では、国産の4WDなどは海外での人気が高く、買取業者でも高く買い取りしてくれることも珍しくありません。

基準はあくまで一つの目安ですので、下取りも含めて、できるだけ多くの買取業者に査定してもらうことが、査定の大切なポイントになってくるかと思います。


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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。