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中古車の下取りは結局、損なの?お得なの?

中古車の下取りは結局、損なの?お得なの?

中古車を査定してもらって、売却するときには、ディ-ラーへの下取り、買い取り専門店への買い取り、ヤフオクなどでの個人売買など様々な方法がありますが、車の買い替えをするときは、ディーラーにお任せできるという”楽”な面があることから、下取りを選ぶ人が少なくありません。

しかし、一方で下取りだけで車を売ることを決めてしまうと、本当にその下取り価格がお得だったのか、それとも損をしていたのかということが分からないまま、売却してしまうことになり、売却した後で”モヤモヤ”した感じが残るという面もあります。

そこで、今回は、中古車の下取りが得なのか損なのかということについて、様々な角度から見ていきたいと思います。

車下取りの査定価格について

車の下取りでの査定価格は、買い取り専門店への買い取りやオークションの売買に比べると、ディーラーの仕組み上、どうしても査定価格が安くなりがちです。

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例えば、トヨタの中古車をトヨタのディーラーのところで下取りをする場合は、車の査定・整備・在庫管理・販売をすべてトヨタのネットワーク内で完結させることがほとんどです。

つまり、査定から販売までの費用はトヨタが持つということになります。(正確には、まさにこの費用の分だけ、査定価格が安くなってしまいます)

一方、車の買い取りでは、買い取り専門店が中古車を査定して、早ければ、3~4営業日で中古車の業者間取引であるオートオークションで転売してしまいます。

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中古車買取業者は、ディーラーの下取りとは違い、実質行っている作業としては、ほぼ査定に集約されますので、在庫リスクや販売にかかるコストなども負担する必要はありません。

もちろん、買い取り専門店の中には、買い取りだけでなく、中古車販売を行っている業者もありますが、彼らが買い取りした中古車を自社ルートで販売に回すのは、整備費用がほとんど必要なく、かつ、中古車市場でも人気の車種がほとんどです。(つまり、在庫リスクや販売にかかるコストがかからないものだけを自社ルートで販売する)

どちらの方法を取るにしても、中古車買い取り業者は、ディーラーの下取りに比べると、仕組み上、査定価格を高くすることができるということがお分かり頂けるかと思います。

しかし、これだけでディーラへ車を下取りしてもらうことが、損であるということは言い切れません。

なぜなら、ディーラーには、とっておきの伝家の宝刀「値引き」があるからです。

車下取りのときの値引きについて

車の「査定」という面だけを見ると、仕組み上、中古車の買い取り業者への買い取りや個人売買が有利ですが、車の買い替えには、「査定」と「購入」がセットになっていることを忘れてはいけません。

つまり、査定価格が低くても、次の車の購入価格を安くすることができれば、トータルで見ると、下取りも買い取りも結果的には、金額的には変わらないということがあるのです。

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例えば、上のイメージのように、買い替えにかかった費用が全部で150万円のケースでは、中古車買取業者への売却代金が90万円、購入代金が60万円、ディーラーへの売却代金が80万円、購入代金が60万円、そして、「10万円の値引き」があった場合は、結果的にはトータルでの費用は同じということになります。

「でも、金額的に同じなのであれば、得も損もないので、どちらの方法でもいいんじゃない?」

確かに金額的には、そうかもしれません。

ただ、車の買い替え時に必要な税金の手続き、自動車ローンの手続き、名義変更の手続き、車庫証明の手続きなどの”手間”を考えますと、そうとも言い切れません。

仮に買い替えにかかる費用が同じで、一方は手続きが楽な方、一方は手続きに手間がかかる方があるとしたら、どちらを選ぶでしょうか?

実際、車の買い替えでディ-ラーへの下取りを選ぶ人は、そうした面倒な手続きをディーラーに「委任状」一枚で、ほぼ”丸投げ”できるというポイントにメリットを感じている人が少なくありません。

車下取りが得か損かは値引きで決まる!

ここまで、車の下取りが得か損かということを様々な角度で見てきましたが、その決定的な要因が徐々に明らかになってきました。

それは、下取り後に購入する予定の車の値引き額です。

値引きが大きければ、下取りがお得。(買い取りと下取りの差が同等かそれ以上であれば、買い替えに伴う面倒な手間が減る)

値引きが小さいと、下取りは損。(買い取りと下取りの差に開きがある場合は、金額的に損が大きすぎる)

ということは、この手間と金額を比較して、自分にとって、どの辺に得と損の分岐点があるのかということを知ることが、鍵になりそうです。

そして、その鍵となる考え方ですが、実は有力な答えがもう出ておりまして、それが行動経済学のプロスペクト理論(参考リンク/wikipedia)と呼ばれる理論です。

多くの人は、金額的な損失により、強い痛みを多く感じることがプロスペクト理論では、明らかになっていまして(例:100万円をもらえるより、100万円を失う方がショックは大きい)、つまり、車の下取りの場合にあてはめますと、よほど値引き額が大きくないと、車の下取りを損と感じる人が多いということが想定されます。

車下取りだけの査定は損をする可能性が高い

下取り価格が実際の相場価格よりも低いと知った時のショックの大きさは、他ならぬ筆者自身が下取りと買取専門店での査定価格を比較した経験があるので、痛感しています。

そこで、読者の方が、もし、車の下取りが得なのか、損なのかということを迷っているのであれば、下取りに加えて、買い取り専門店への見積もり査定を取ることを強くおすすめします。(下取り査定のときに、値引きのことを聞くのを忘れずに!)

そうすれば、売却後に本当にあの判断は適切だったのかという”モヤモヤ”感を感じることもありませんし、損をしていた可能性が高かったことを何かのきっかけで知って、ショックを受けることもありませんので・・・。

もしも、車が予想外に高く売れたら・・・?

つい先日、筆者が一括査定で複数の買取会社に査定依頼してみたところ、一番高い会社と一番低い会社の価格差が、全く予想外の19万6千円にもなりました。

買い替え前にチェックしておいて本当に損せずに済みました。

申込はたったの1分で完了。あっという間に高額査定をしてくれる会社が分かります。

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著者:伊澤仁志

自動車業界の片隅で働くエンジニア。これまでハードウェアやソフトウェアの開発だけでなく、ネットや実店舗での営業販売、マーケティングなどの仕事に関わってきました。現在はシステム設計をおこなう傍ら、ウェブメディアを中心に執筆を行っています。